人の生活はちょっとしたことでバランスが崩れてしまいます。
言葉では「変わりありません」と仰っていても、訪問支援する中で何か違うと感じた時、
客観的事実をもとに報告できるよう細心の注意を払いながら観察します。
そこに先入観が入らないように慎重に…。
ある日、誤嚥性肺炎を患い、これまで通りに食事が摂れない利用者様の支援について事業所内で話題にあがりました。食事が摂れないと体力も落ちて生活のあらゆる場面に変化が生じていたのです。
そんな時、事業所内で無理に解決せず地域の他の専門職に助言を求めます。
今回はすでに介入していた訪問看護さんにご意見を伺ったのをきっかけに、他事業所の訪問リハビリの言語聴覚士さんへと話が繋がりました。
利用者様の以前の様子と現在の様子を比較したり、日常的に身の回りのサポートをされるご家族や主治医、訪問看護、ヘルパー等々の意見や情報を共有し、ご家庭でできる安全で安心な食事ができるようアドバイスを頂きました。
個別の情報や指導状況がギュッと詰まった「嚥下パスポート」を用意していただき、
アドバイスをもとにその日の状態にあった支援を探りながら実行していきます。
これまでのスタイルを変えることに抵抗を感じる部分もありますが、独りよがりの間違った方法ではなく、その道の専門職の意見を伺いながらその方の生活にあった方法をみんなで探っていく。地域の中でそれぞれの専門性を発揮してお一人の生活をサポートする。そんな支援ができたケースでした。