先日、訪問するとテレビでWBCを観戦されていた方からこんな質問が。
「この選手、話し方はいい人そうだけど、どんな性格かしら?顔はどう?身長は?」
案外、テレビ画面でわかる情報は少ないですし、顔は好みの問題もありますよね。
そもそも、にわかファンの私は選手の細かなデータを知らず答えに戸惑いました。
質問された方は、徐々に視力を失っていく疾患で、今はテレビの外枠くらいしか見えない方。
視覚からの情報が閉ざされた今、野球の経過は音声に耳を傾けて想像するのだそうです。
見えている私より、よっぽど把握されていて、
「さっき、3番が打ったのよ。」「今、1塁と2塁にいるから…」
逆転サヨナラのあの瞬間を一緒に喜んだのは言うまでもありません。
日常生活も然りで、記憶にある地図を頼りに行動されるそうです。
地域の商店には歩いて買い物に行き、バスに乗って受診もされています。
でも、ちょっとの間に街中の様子が変わってあったはずの店がなくて困ったり、
カレンダーに書き込んだ自分の字が見えず、予定がわからなくなってしまったり、
「どうしよう」と思う状況が多々起きるとのこと。
そんな時は落ち着いてまわりの方に声を掛け、自分らしい生活を送っておられます。
見習うところがたくさんあるステキな方です。