誰しも、簡単に人に弱みを見せたくないもの。
それでも様々な事情により人の手を借りて何とか暮らしを立て直す。
その「人」の一人が、ヘルパーなんだろうと思います。
私たちは職業としてお困りの方があれば、ご自宅に伺い、
必要な支援を行なうわけですが、
迎え入れる側としたら、
自宅に他人をあげて、ふだん他人に見せない生活や暮らしの裏側を見せるわけで。
先日伺ったお宅で、ヘルプサービスを利用される方が心の内を話して下さいました。
「ケアマネさんもヘルパーさんも、困ったことがあれば何でも言って!って
声掛けてくれるけど、お願いする身からするとそう簡単にあれやって!とは
言えないものだよ。何年もお世話になってきた顔なじみだからこそ、ヨレヨレの
下着を干してもらうのは恥を晒すことになるし、汚い部分を見せるのは考えるね。
次は何したらいい?他にはどう?ってひと言があれば、話すきっかけができるけど
最近の人は、決められた仕事を終えたらそれ以上のことはしないよね。」
たくさんのご家庭を訪問してさまざまな支援をする中で、他人の家にあがることに
慣れてきている自分がいる一方で、
対価を支払っていても他人に依頼することの難しさや抵抗感があり、節度をもって
迎えてくれていた利用者様のこころにふれて、
またひとつ勉強させていただいたお話でした。