人としても、ヘルパーとしても未熟な私だからこそ、
日々、訪問支援する中で利用者様から学ぶものがたくさんあります。
先日訪問したお宅で干支の手芸作品が飾ってありました。
ヘビは好きじゃないと仰る方が、なぜリビングの特等席に飾っているのか尋ねてみると、
「白蛇は縁起がいいからね。黒い蛇は去年亡くなった弟を偲んで飾っておくんよ。」
とのことでした。
ご自身も年齢を重ねてふとした時に「あれっ?」と思うことが増えたそう。
でも、ご家族を大切に思い、忘れないでいようという決意が込められていました。
また、あるご利用者様はトイレの中に貼り紙がありました。
『今日一日、親切にしようと思う
今日一日、明るく朗らかにしようと思う
今日一日、謙虚にしようと思う
今日一日、素直にしようと思う
今日一日、感謝をしようと思う
今日一日、欲張らない』
伺った日は、夕方から雨の予報でしたが、予報より早めにどんよりとした空模様に。
空が暗いと薄ら寒いような感覚になり、気持ちも沈みがちですが、ヘルパーが伺うと偶然雲が流れて晴天に。
「あなたは晴れ女だね。すごくいいよ。来てくれてありがとう。」とのお言葉を頂戴しました。天気は私の力で変えられないのですが…
「私が母を介護していた時は、こういうサービスがなかったからお風呂に入れてあげるなんて考えもつかなかった。2年近く看たけれど、その間、一度もお風呂に入れなかったし、髪を洗ってあげることもしなかった。
今、私はあなた方にお風呂に入れてもらって本当に幸せ。
でもね、お風呂に入れることより、若いあなた方と会っておしゃべりできることが一番の幸せなのよ。」
と仰っていました。
今のここに在ることを当たり前とせず、ひとつひとつに感謝する。
こういう精神を学び、自分のチカラにしていくことが大事だなと感じたできごとでした。