長い間、大川のデイサービスをご利用いただいていた利用者様が
事実上今月で、ご利用がなくなることになりました。
これまでの長いご利用の中で
ご家族様ともいわゆる ”気さくなお付き合い” が出来ていたこともあり
何だか寂しくもあります。
本日、ある用事のため、そのご家族様がデイサービスに立ち寄ってくれました。
今後のことを考えれば、定期的な用事で顔を会わせるのは最後となりそうです。
利用者様のこれからのこと。
それからご家族様自身のこと。
そしてこれまでのこと。
色々立ち話をした後
「これから寂しくなるなぁ」
ご家族様の方から、そうおっしゃってくれました。
「ほんとですよ…」
と私。
「でも、近いんだし。ここに寄っていけないわけでもないから、またいつでも立ち寄ってくださいよ。私も近くに行ったら寄らせてもらいますから」
私がそういうと、ご家族様は嬉しそうにニッコリ笑ってくださいました。
帰り際、車を切替しながら、ご家族様が運転席から前方を指さします。
その先には、秋晴れの空の下、日差しを浴びて輝く綺麗に紅葉したカエデの木がありました。
車までは距離があり、窓も閉まっていたことから、私は口元だけを動かして
『キレイデスネ』
そう応えて、手を挙げると、ご家族様も手を挙げて応えてくれました。
街道に出た後、アクセルを丁寧に踏んでゆっくりと遠ざかっていくご家族様の車の排気音が
秋晴れの空に、ゆっくりと染み込んでいきました。